執筆者:ガースー 更新日:2025/2/12
Drupalとは?初心者向け導入ガイド

こんにちは!弊社3年目に突入しましたwebディレクターのガースーです!
今回はコンテンツ管理システム(CMS)の「Drupal(ドルーパル)」について、概要や特徴、導入手順、メリット・デメリット、どんな人におすすめかを初心者向けに解説させて頂きます!


正直なところ、CMSは様々な種類があり、どれが自分のやりたいことに合っているのか迷ってしまいますよね…
また、初心者の方からすると、メリットやデメリットを見ても専門用語祭りで、結局どれが良いの?と混乱してしまうかと思います。

実際に私もCMSの事を調べていく中で、色んなサイトを見たりして勉強しましたが、正直何も知識がない状態だと全く頭に入ってこず困りました…
私の記事では、少しでも皆さんに分かりやすく解説できればと思ってますので、ぜひ最後まで見ていって頂けると嬉しいです!

Drupalとは?

Drupalは、オープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)であり、Webサイトやアプリケーションを構築・管理するためのプラットフォームです。
…と言われても「?」が頭に浮かんだかと思います。


カフェに例えてみましょう!
このカフェは他のお店と違って、店主が「ここで使っているレシピや材料(ソースコード)はみんなに公開しているよ!」と言っています。
つまり、レシピを見て、誰でも同じカフェを作ったり、もっと美味しくするためにアレンジを加えたりすることができる訳です!
オープンソースとは「みんなで作って、みんなで使う」ことができる、自由な仕組みのCMSということですね。

※chat GPTにて生成しました


また、Drupalは柔軟で拡張性が高く、個人のブログから企業のポータルサイト、大規模なニュースサイト、政府機関のサイトまで幅広く利用されていて、強力なカスタマイズ性と高いセキュリティを備えていることも大きな特徴です!
拡張性というのは、簡単に言うと「今後の成長や変更に対応できる能力」のことです。
カフェに例えるなら、「お店の仕組みが大きくなったり、変わったりしても問題なく対応できるか」ということになります。

世界中の開発者コミュニティによって開発・保守されていて、自由にカスタマイズができるので、特に以下のような用途に適しているCMSです!

  • 企業の公式サイト:大規模で柔軟なコンテンツ管理が必要(企業は常に成長をしていくので、柔軟性は非常に大事ですね!)
  • 政府・公共機関のWebサイト:セキュリティが求められる(皆さんの大事な個人情報を扱っているので、セキュリティは非常に重要です!)
  • 大学・教育機関のポータルサイト:多言語・ユーザー管理が必要(多言語に強いのは嬉しいですね!)
  • メディア・ニュースサイト:多くの記事や投稿の管理(記事投稿はCMSの醍醐味!)

ここまで、DrupalがどういったCMSなのかを簡単に解説しました!
ここからは更に具体的な特徴などについて解説していきますね。

Drupalの主な特徴

Drupalは特に、カスタマイズ性・コンテンツ管理・セキュリティを重視するWebサイトに適したCMSで、以下が主な特徴です。
ここでもカフェを例に解説していきましょう!

  1. 柔軟で拡張性の高いモジュールシステム
    カフェを運営しているあなたが、「カフェのメニュー」を考えるときのことを想像してください。
    最初はシンプルなメニュー(コーヒー、サンドイッチ、ケーキ)だけで始めますが、お客さんが増えるにつれて、「ラテ」「アイスコーヒー」「デザートメニュー」など、新しいアイテムを追加したいと考えますよね?

    このカフェでは、メニューを自由に追加できるように「モジュール(独立したメニュー)」が用意されていて、例えば「アイスブレンドのモジュール」や「ベジタリアンサンドイッチのモジュール」など、必要な時に必要なメニューを簡単に追加できます。これにより、カフェのメニューがどんどん充実し、拡大していくことができるということです!


    ※モジュール:Drupalに新しい機能を追加する拡張プログラムのこと

  2. 高度なコンテンツ管理と多言語対応
    あなたが運営しているカフェに、世界中から訪れるお客さんが増えてきたとしましょう。
    お客様が日本語、英語、フランス語、スペイン語など、異なる言語で注文する場合、それぞれの言語に対応するメニューやサービスを提供する必要がありますよね?

    「高度なコンテンツ管理」は、このカフェで提供するメニューやサービスが簡単に管理でき、例えば「コーヒー」「デザート」の項目を変更したり、新しい料理を加えたりできる機能のことです。
    そして、多言語対応は、このカフェのメニューを簡単に翻訳して、異なる言語を話すお客さんに合わせて表示できることを意味します。
    例えば、英語を話すお客さんには英語メニューを、日本語を話すお客さんには日本語メニューを提供することができます。

  3. 高いセキュリティとスケーラビリティ
    カフェのセキュリティは、カフェの中で安全にお金を支払ったり、貴重品を守ったりすることです。
    お客様が支払いをする際に、現金やクレジットカード情報を安全に処理するための「セキュリティシステム」をしっかりと導入しておく必要があります。
    また、万が一、店内で何か問題が発生した場合でも、監視カメラやセキュリティスタッフが問題を早期に発見し、対応する仕組みを作っています。これが「セキュリティ」の部分です。

    そして「スケーラビリティ」は、最初は小さなカフェを運営していても、お客さんがどんどん増えて、もっと多くの席を設けなければならなくなった場合を想像してみてください。
    あなたのカフェが成長して、お客さんの数が増えても、スタッフを追加したり、キッチンを拡張したり、より大きな施設に移転したりして、スムーズに対応できることが「スケーラビリティ」を指します。

利用目的に合わせて、柔軟にコンテンツを拡大したり、グローバルにも対応でき、セキュリティもしっかりしているのはとても魅力的であり、安心して利用できますよね!

Drupalの導入方法

では、どうやって導入すれば良いのか、以下の5ステップで解説していきます!
詳細は割愛させてもらいますので、あくまで簡単な流れを把握してもらえたらと思います。

  1. サーバー環境を準備
    ただDrupalをインストールしただけでは、サイトは表示できません。
    まずは、サイトを表示するための箱(サーバー)を用意しましょう!
    必要な環境を用意(PHP、MySQL/MariaDB、Apache/Nginx)し、レンタルサーバーやローカル環境(XAMPP, Docker など)を選択します。

  2. Drupalをダウンロード&インストール
    公式サイトから最新バージョンを取得し、ファイルをサーバーにアップロードし、インストールウィザードを実行します。
    インストール手順は、公式サイトに記載された手順に従えばスムーズに進められます!
  3. データベースを設定
    MySQL/MariaDBでデータベースを作成し、インストール画面でデータベース情報を入力します。

  4. 初期設定&テーマ・モジュールの追加
    サイト名や管理ユーザーを設定し、必要なモジュールやテーマをインストールします。

    ※サイト名: ウェブサイトの名前を入力します。

    ※管理ユーザー: サイトを管理するためのユーザー(管理者)を作成します。管理者は、サイトの設定を変更したり、コンテンツを追加したりできる権限を持っています。
    ※モジュール:Drupalの機能を追加するための「部品」です。たとえば、連絡フォームを追加したり、SEO(検索エンジン最適化)の機能を強化したりできます。
    ※テーマ:サイトのデザインを決めるものです。Drupalには標準のテーマがありますが、他にも無料や有料のテーマがたくさんあります。


  5. コンテンツ作成&サイト公開
    ページや記事を作成し、デザインや機能を調整後、公開準備をします。

ここでは簡単な手順紹介となりますが、これでDrupalを使ったサイトを公開することができます!

Drupalを使うメリット

今までの概要や特徴からもメリットは見えてきているかとは思いますが、改めて以下にまとめました!

  1. 高いセキュリティ
    Drupalは、セキュリティ専門チームによる定期的なアップデートが行われているので、政府機関や大企業でも採用されるほどの強固なセキュリティを提供しています。
  2. 柔軟な拡張性
    豊富なモジュールとテーマによって、サイトの機能やデザインを自由にカスタマイズできます。
  3. 多言語対応
    標準で約100の言語に対応しており、多言語サイトの構築が容易です。

Drupalを使うデメリット

メリットばかりではなく、実際に使われる方や案件の特徴次第ではデメリットもあります。

  1. 学習コストの高さ
    高度な機能と柔軟性を持つ反面、初心者には習得が難しく、専門的な知識が求められます。
  2. 初期設定の複雑さ
    カスタマイズや初期設定には時間と労力がかかり、専門的な知識が必要とされます。
  3. 情報の少なさ
    他のCMSと比較して日本語の情報やコミュニティが少なく、問題解決に時間がかかる場合があります。

専門知識が必要な上に、日本語でのサポートが少ないとなると、知識のない初心者にはハードルが高そうですね…

Drupalはこんな人におすすめ!

ここまで、概要や特徴、メリットやデメリットについてお伝えしてきましたが、実際どんな人にこのCMSはおすすめなのでしょうか?

  1. 大規模・高機能なWebサイトを運営したい人
  2. カスタマイズ性を重視する人
  3. 多言語対応サイトを作りたい人
  4. セキュリティが重要なWebサイトを運営する人
  5. オープンソースの柔軟性を活用したい人

上記に該当する方はぜひDrupalの導入を検討してみてください!
以下に他のCMSとの比較表も載せておくので、ぜひ検討材料にしてみてくださいね…!

CMS

メリット

デメリット

どんな人におすすめ?

Drupal

高度なカスタマイズが可能。拡張性が高く、大規模なサイトに向いている。

初期設定が難しい。カスタマイズに専門的な知識が必要。

高度なカスタマイズが必要な大規模サイトを運営したい開発者。

WordPress

初心者向けで、豊富なテーマとプラグインがあり、簡単に使える。

セキュリティ面で不安定なことがあり、更新や管理が手間。

初心者で、手軽にブログや小規模なサイトを作りたい方。

Contentful

クラウドベースで、スケーラブル。APIを利用した柔軟なコンテンツ管理が可能。

クラウドサービスであるため、月額費用がかかり、インターネット接続が必須。

APIを活用して、スケーラブルで開発者主導のコンテンツ管理をしたい方。

microCMS

シンプルで使いやすく、低価格で運用可能。APIを使った操作がしやすい。

機能はシンプルで、規模が大きくなると限界がある。

シンプルで低価格なサイトを作りたい、予算を抑えたい方。

PowerCMS

日本語サポートが強力で、国産のCMS。高いセキュリティが特徴。

機能が限られており、他のCMSに比べて拡張性が低い。

日本語サポートが必要で、高セキュリティを求める企業や組織。

Movable Type

シンプルで直感的な管理画面。日本国内でも多くの導入実績がある。

更新が少なく、長期的なサポートが不安定な場合がある。

シンプルな管理画面で直感的にサイトを運営したい、国内向けのサイトを作りたい方。

ここであげた以外のCMSも沢山あります!
自分の用途に適切な機能が備わっているCMSをぜひ見つけて頂ければと思います。
またどこかの記事でお会いできるのを楽しみにしています!
本記事はガースーがお届けしました!

WRITE BY
ガースー / ディレクター
#好きなWeb用語 #マージン
Webデザインスクールを卒業後、WORKING HEADSへ入社。 クライアント、制作担当者に寄り添ったコミュニケーションを心がけ、丁寧な進行を日々心掛けています。 お願いしてよかった!と思ってもらえるようなディレクターを目指し、日々精進しております!