執筆者:たなボタ 更新日:2025/10/2
デザイン観点で考えるCMSテンプレートの選び方

見た目だけじゃない、テンプレート選びの本当の価値

「CMSでサイトを作るなら、テンプレートで見た目が決まるんでしょ?」
そう思っている方、多いのではないでしょうか。

たしかに、CMSのテンプレートはデザインの“顔”を形作る重要な要素です。しかし本当に大切なのは、「そのテンプレートが運用しやすく、ブランドや目的にフィットしているかどうか」。
本記事では、デザインの観点からCMSテンプレートを選ぶ際の考え方やチェックポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事を読むとわかること

  • デザインの視点でCMSテンプレートを選ぶ際の判断軸
  • よくある「見た目重視の落とし穴」とその対策
  • 実務レベルで使えるCMSごとのデザイン活用のヒント

こんな方におすすめ

  • 初めてCMSを使ってWebサイトを作ろうとしている初心者
  • テンプレート選びで悩んでいる企業のWeb担当者
  • クライアントに「デザインも重視したい」と言われて困っている広告代理店のディレクター

① なぜテンプレート選びは「デザイン視点」が重要なのか?

CMS導入時に「どのテンプレートを選べばよいか」は多くの人が直面する課題です。

特に初心者ほど「見た目がきれい」「おしゃれだから」という理由で選びがちです。

ですが、テンプレート選びは“見た目”だけでは判断できない要素が多く存在します

よくある失敗例

  • 写真が大きく映えるテンプレートを選んだが、自社に使える素材がなかった
  • すっきりしたデザインを選んだら、テキスト量が多すぎて読みにくくなった
  • モバイルで崩れる、更新が面倒、細かい調整が効かない…などの運用面での不便が多い

これらはすべて「表面的なデザイン」だけを見てテンプレートを選んでしまった結果です。

デザイン観点の“本質”とは?

デザイナー視点で考えると、テンプレートの良し悪しは以下のようなポイントで決まります。

  • 情報設計がなされているか(UI/UX設計)
  • 可読性や視線誘導が自然か
  • ブランドイメージと合致しているか
  • 編集・更新のしやすさが保たれているか

② CMSテンプレートを選ぶときの具体的なチェックポイント

ここからは、テンプレート選びにおいて特に確認すべきポイントを具体的に紹介していきます。

1. 情報設計とレイアウト構造をチェック

テンプレートの第一印象だけでなく、どのように情報を伝える設計になっているかを見てください。

「ファーストビューで何を伝えるべきか」「導線はユーザーの行動に沿っているか」など、

情報の配置と流れが自然かどうかを確認しましょう。

2. フォント・カラー・余白設計

読みやすさに直結するのがこの3つ。

特に日本語Webサイトでは、適切な行間や字間が確保されているかは重要です。

海外製テンプレートを使うと、日本語対応が甘く、視認性が悪くなるケースもあります。

3. レスポンシブ対応の完成度

スマートフォン・タブレットでの表示が崩れていないか、

ブレイクポイントごとに要素が適切に調整されているかをチェックしましょう。

自社で実装や調整が難しい場合は、なるべく「調整済みのテンプレート」を選ぶのが安心です。

4. 更新・運用のしやすさ(管理画面側の視点)

CMSによっては、テンプレートによって更新のしやすさに差が出ることもあります。

たとえば、WordPressなら「カスタム投稿対応」されているか

microCMSやContentfulならAPI出力が編集画面にどう反映されるかなど、運用側の負担も考慮しましょう。


③ さらに一歩進んだ選び方と注意点

「汎用テンプレート」vs「専用テンプレート」

  • 汎用テンプレートは導入しやすく、すぐ使えますが、差別化しづらくなります。
  • 業種特化型テンプレート(例:不動産・医療・採用サイトなど)は、業界のニーズに特化していて設計の完成度が高い反面、自由度がやや低くなることも。

ブランドの個性を出したい場合は、テンプレートをベースに**「セミオーダーでデザインを整える」**という考え方もおすすめです。

注意すべき「見た目重視」の落とし穴

  • 写真やビジュアル前提のテンプレートを選ぶと、素材が合わなければ破綻します
  • アニメーションが多いテンプレートは読み込み速度が落ち、SEOにも影響することがあります

デザインの華やかさよりも、「伝えたいことをストレスなく伝えられるか」を重視しましょう。


まとめ|テンプレート選びは「体験設計」の第一歩

CMSのテンプレート選びは、単なる“見た目”ではなく、ユーザー体験と運用しやすさを両立させるための最初の一歩です。

デザインに詳しくなくても、以下のような観点を持つことで、適切なテンプレート選びが可能になります。

  • 情報設計とUI/UXが意識された構造か
  • フォントや色づかいが読みやすく設計されているか
  • 更新やカスタマイズが現実的に可能か

テンプレート選びに悩んだときは、CMSに詳しい制作会社へ相談することも有効な選択肢です。

CCG WORKING HEADSでは、WordPressやmicroCMS、Concrete CMSなど多種多様なCMSの構築実績があり、

デザイン・設計・運用までトータルでサポートしています。

テンプレート選びの段階からお気軽にご相談ください!

WRITE BY
たなボタ / デザイナー
#好きなWeb用語 #ホバー
他業界からキャリアチェンジでWebデザイナーを目指し、制作会社やECショップの制作代行サービスのデザイナーを経験。 クライアントの意図を汲むのはもちろん、いっしょに働くディレクターやコーダーにとって親しみやすいデザイナーでいることがモットーです。