こんにちは、Webディレクターのメンダコです!
みなさんは「PowerCMS(パワー・シーエムエス)」ってご存知ですか?
CMSといえば、WordPressやMovable Typeなど色々な種類がありますが、PowerCMSはなんだか覚えやすくて親しみやすい名前ですよね。
名前に「Power」とついているとなると、力強さを感じる特徴が何か備わっているのではないかと期待できます…。

(軽率に「力強さを感じるイラストを作成してください」とChatGPTにお願いしたら、このようなイラストを作ってくれました。力強すぎる。)
今回は、大規模サイトや複雑な管理・運用が求められるサイトに特化した「PowerCMS」をわかりやすくポイントを絞ってご紹介したいと思います。
どのCMSを選ぶべきか迷っている方や、CMSについて勉強中の方はぜひご覧ください!
PowerCMSとは?
まず、PowerCMSとは何かを簡単にご説明します!
PowerCMSは、アルファサード株式会社が2015年より提供を開始した、日本製のCMSです。
元々、ブログ形式で簡単にコンテンツの制作・更新ができる「Movable Type(ムーバブル・タイプ)」というCMSのプラグインとして開発されたようなのですが、そこから日本企業や官公庁、教育機関など大規模なサイト運営向けに進化を遂げ、独立したCMSとなりました。
2022年時点で日本国内の導入は3,000サイトを超えており、特に強固なセキュリティとカスタマイズ性から官公庁や教育機関などのサイトでの導入実績が豊富です。
ちなみに、冒頭で触れた「PowerCMS」という名前の由来について公表されているかも調べたのですが、そこに関する記述は見つけられませんでした…。
PowerCMSの主な特徴
もう少し詳細に特徴をみていきましょう!
PowerCMSの特徴として、主に以下の4つがあげられます。
- 高いセキュリティ
前述にもありますが、PowerCMSの特徴といえば、まずは「強固なセキュリティ」です。
IPアドレスによるアクセス制限や二段階認証、ログイン履歴の管理機能、不正アクセス検知など、複数のセキュリティ機能を搭載しています。
また、定期的に実施される脆弱性診断やセキュリティパッチの提供により、常に最新のセキュリティ環境で運用できます。これは力強いと言えるも…? - 充実したワークフロー管理
記事公開までの承認プロセスを細かく設定・管理できる「承認ワークフロー機能」や、過去のコンテンツを簡単に復元できる「コンテンツバージョン管理機能」、あらかじめ日時を指定して記事を公開できる「予約投稿機能」など、日常のサイト運営を効率化する具体的な機能が豊富に備わっています。
こちらもPowerCMS の代表的な特徴の1つと言えるでしょう。
個人的に、うっかりコンテンツを消してしまったときでも簡単に過去コンテンツを復元できる「コンテンツバージョン管理機能」は非常にありがたい機能なのでは…と思っています。
(整理したのは良いものの、捨てたものが後で必要になったとき本当につらいですよね…。) - マルチサイト対応
複数のサイトを1つの管理画面から運営できる「マルチサイト管理機能」を標準搭載しています。
サイトごとにユーザー権限や管理者を設定できるため、多ブランド展開や多言語サイトを運営する場合に役立ちます。
また、共通のテンプレートやプラグインをサイト間で共有することも可能です。こちらの特徴も、大規模なサイト運営向けと言われる所以ですね。
- 手厚い運用サポート
導入後も専任のサポートチームが操作方法の支援やトラブル対応をしてくれるので、安心して運用を続けられます。
さらに、定期的な勉強会やユーザーコミュニティがあるので、他のユーザーと情報交換をしたり、最新情報を手に入れたりすることもできます!
PowerCMSの導入方法
続いて、PowerCMSを実際に導入するまでの流れを簡単にご説明します!
- サーバーとドメインを準備
まず、PowerCMSの運用には専用のサーバーと独自ドメインが必要です。
サーバーのスペックは導入規模に合わせて選定し、ドメイン取得もあわせて行いましょう。
- PowerCMSをサーバーにインストール
導入時に提供される「PowerCMS本体(zipファイル)」をサーバーにアップロードし、展開します。
展開後にサーバー側で必要なモジュール(Perl、データベースなど)の設定を行います。 - 初期セットアップと基本設定
ブラウザからPowerCMSのセットアップ画面にアクセスし、データベースとの接続情報や管理者アカウントを設定します。
ここでサイト名や管理者メールアドレスなどもあわせて入力します。 - テンプレートやプラグインの適用・カスタマイズ
運用目的に合ったテンプレートを選定し、デザインのカスタマイズを行います。
さらに必要に応じて機能を追加できるプラグインをインストールしたり、フォームやページレイアウトを自由に調整します。 - コンテンツの作成・公開
管理画面の「コンテンツ管理」から記事やページを作成し、コンテンツを追加していきます。
作成したコンテンツを公開すれば、サイトがインターネット上に公開されます。
このように、PowerCMSは導入の各段階で細かなカスタマイズができるのが特徴です!
なお、初心者だけで導入するのは難しい場合もあるため、最初は公式サポートやWeb制作会社に依頼すると安心です。
PowerCMSを使うメリット
PowerCMSのメリットとしてまずあげられるのは、やはり「大規模サイト運営に特化した設計」であることです。
官公庁や教育機関、大手企業などの複雑な組織構造や運用ルールにも柔軟に対応できるため、複数の担当者が関わるサイトでも安心して運用を進められます。
また、日本国内で開発されているため、日本特有の業務や慣習に合った機能が豊富で、操作画面も日本語でわかりやすく設計されています。
さらに、定期的なアップデートや継続的な機能改善も盛んなので、常に最新の機能を取り入れながら運用できる点も魅力の一つです。
PowerCMSを使うデメリット
一方でPowerCMSにもデメリットはあります。
特に導入に関しては、費用や時間がかかるケースが多く、規模の小さいサイトや短期間でスピーディーに立ち上げたいサイトにはやや不向きかもしれません…。
また、高度なカスタマイズが可能な分、専門的な知識を必要とする場面もあり、初心者が直感的に操作するには少し難しく感じられることもあります。
(PowerCMSに関する情報は他CMSに比べると少ないので、その点でも最初の内は有識者のサポートがあった方が良いかも…?)
さらに、WordPressなどに比べると、あらかじめ用意されているテーマやプラグインの数が少ないため、ゼロからデザインや機能を構築する必要がある場面も多いでしょう。
こうした特徴から、使いやすさよりも、しっかりとした管理や細かな要件に対応することを重視したCMSだとわかります。
PowerCMSはこんな人におすすめ!
以上を踏まえて、PowerCMSは一体どんな人にピッタリなのかまとめたいと思います。
まず、組織内に複数の部署や担当者がいて、サイトの運営ルールをきちんと決めて進めたいと考えている方には特におすすめです。
承認フローや公開スケジュールなどを細かく管理できるので、大規模な企業や教育機関、自治体の方にはピッタリですね!
また、「他にはない、自社に合わせた細かなカスタマイズをしたい!」と考えているWeb担当者さんやディレクターさんにも向いています。
システム同士の連携や独自フォームなど、自由度の高いカスタマイズができるので、自分たちだけの理想のサイトを追求できますよ。
そして、セキュリティ面での安心感を重視したい方にもおすすめです。
「情報漏洩や不正アクセスは絶対に防ぎたい!」という組織や企業にとって、PowerCMSの頑丈なセキュリティ対策は大きな味方になってくれます。
逆に、「手軽に小さく始めて、なるべく早く公開したい」とか「専門知識がないから、操作はとにかくシンプルがいい」という方には少しハードルが高いかもしれません。
規模が大きくて、運営ルールを整えたい!細かなカスタマイズで自分たちだけのサイトを作りたい!セキュリティが第一!そんな人にはPowerCMSがきっと心強いパートナーになってくれますよ。
ご参考までに、PowerCMS本体の初期費用価格表を記載いたします。
商用の中では比較的安価な価格帯です。
(詳しい価格表は公式サイトをご覧ください。)
種類 | 価格(税込み) |
---|---|
スタンダード版 | 440,000円 |
プロフェッショナル版 | 880,000円 |
エンタープライズ版 | 1,320,000円 |
エンタープライズ版 | 132,000円 |
アドバンスト版 | 2,640,000円 |
※2年目以降のサポート費用は各ライセンスの20%です。
ここまで、PowerCMSについて簡単にご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
PowerCMSは、官公庁や教育機関、大企業が求めるような「きっちり感」と「細かな要望」にしっかり応えてくれ、力強ささえ感じるCMSと言えるでしょう!
もちろん、どのCMSにも良い面・そうでない面がありますが、組織の規模や目的、求める機能に合わせて選ぶことが何より大切ですよね。
この記事を参考に、PowerCMSがみなさんのサイト運営をより快適にする手助けとなれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
PowerCMSに限らず、CMSの導入についてのご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください!
本ブログサイトでは、他CMSについてもご紹介しておりますので、そちらもぜひ!